一燈照隅・萬燈行

東北関東大震災から3週間経ちました。朝のニュースで飼い犬が屋根の
上で漂流して、3週間ぶりに救助された事を知り又感激しました。
この災害に見舞われた人達に、色々な復興支援の手が差し伸べられて、日本国意外に世界の支援の手が次々に広がり、<一燈照隅>至る所に燈明が暗闇を照らし、復興支援に向かって大きな輪が出来て、日本の災害は世界の災害でもあると、世界のあらゆる人達の応援には感激いたしました。<患難・災いは人生最良の師である>と言う先哲の諺があります。私も65年前広島の原爆被爆者の1人です。親類はほとんど全滅でした。その当時は被爆の為に向う50年間は草木も生えないだろうと風評が飛び交って、奇跡的に助かった母は当時4歳と2歳の2人の姉達と生まれたばかりの私を引き連れて、行方の解らない父親や祖母の安否を気にしながら、不安だらけで広島を後にし、呉の親戚を頼って生活してきました。でも色々な風評を打ち消すように、まもなく木や草花の新しい芽が吹きかえり、復興した今日の広島があります。母親は呉で86歳で亡くなりましたが、最後まで広島に帰りたいといつも呟いていました。行方不明のままの父親の事が心の底に残って居たのでしょう。この度の集団非難の方達の図り知れない心身の不安が少しでも癒され、明日に向かって歩いて生ける日が1日も早く来ますようにお祈りいたします。