この時期は蔵本通りの銀杏並木を歩くことが楽しみです。一斉に黄金色に色付いた銀杏の葉が心地良い風に靡いて、今日のような晴れ渡った青空に黄金色とのコントラスト、四季の内で一番好きな景色です。もう暫くすると、銀杏の葉が地面に落ちて、その銀杏の葉を踏みながら歩くのも又心地良いものです。
 私が20代半ばの秋にお茶の先生方と京都の家元に伺った時、暇を見て三千院迄足を延ばした時に丁度銀杏の葉が境内一面黄昏色に埋め尽くされていました。その光景が未だに目に焼き付いて青春時代の思いでに為っています。その後20年位して秋の三千院に御参りしたけれども、銀杏の葉で埋め尽くされた光景は見られなくて、寂しい思いをして帰った記憶があります。
 今外では11月3日の小祭りの神輿を担ぐ人達が笛や太鼓の練習をしている響きが聞こえてきます。静かな夜に響いてくるから少し淋しさを感じます。
 我が家のストレス症候群になった猫もまたたびが良かったのか、毛が抜けた処の傷も癒え、気が粗く成っていたけど落ち着いて、私が触っても怒らなく成り、反対に甘えてくる様になりましたが、まだ家には帰る様子はないようです。